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[ 2024/11/27 20:58 | ]
マンガ研究本
最近、マンガ研究本を読み漁っていた。
その中から、印象に残ったものを紹介しよう。

『手塚治虫 原画の秘密』(新潮社・とんぼの本)
 
 手塚治虫がどのように原稿を描いていたのかを
 原画を通して、分析している。
 マンガを描き始めて、悩むのが、
 実際、どこを落としどころにして「完成」とするのか
 見極めることだ。
 マンガの神様、手塚も試行錯誤を繰り返している。


『映画式まんが家入門』
大塚英志(アスキー新書)
 
 日本の現代マンガは、いかにして「映画的」となったのか?
 ・・・を歴史的に検証する。
 戦前からマンガは映画を意識していたが、
 「のらくろ」が舞台的になったのは、なぜか?
 大正アヴァンギャルドと田河水泡の関係、
 アニメーションとドキュメンタリーの関係、
 マンガとモンタージュ理論の関係、 
 そして手塚治虫がいかにして「映画らしさ」を戦後マンガに導入したのか?
 目からウロコの刺激的な視点で、現代マンガの謎を紐解く。
 まるでミステリー小説を読むようなスリリングさがある。

 「現代マンガ」って、映画やアニメーションよりも
 歴史が若いメディアなんだな~と気がついた次第。


『手塚治虫の冒険 戦後マンガの神々』
夏目房之介(筑摩書房)
 
 戦後、手塚が開発した新しいマンガの手法、実験。
 それに影響された作家たちとのせめぎ合いの中で、 
 戦後マンガは、どのように進化・発展していったのか。
 
 そもそもマンガは、なぜ面白いのか?・・・・・・その原理にまで
 つっこんでいて面白い。

 こおいうものを読んでいて、楽しいのは
 最近では使われなくなった手法を知ることだよね。
 歴史を知るとは、捨て去ったり忘れ去ったりしたものを
 再認識するということでもある。

 りゅうじん
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[ 2011/04/17 13:42 | Comments(0) | TrackBack() | 資料 ]
まんが道
MANGAmiti.jpg












ちょっと離れた図書館に行ったら、
藤子不二雄A先生の『まんが道』があった。
(中公文庫)

小学校の時、愛蔵版を読み耽ったよな~
文庫版には、愛蔵版には収録されていない「春雷編」が入ってる。
僕は、こっからは未読だったので、それが収録されている
14巻(最終巻)を借りて帰った。

グッと胸に迫るネームがあったので、抜粋しよう。

「まんがを描くスピードには、大きな個人差がある!」

「1ページ平均一時間で描く人もいれば、
 1ページに何時間もかかる人もいる。」

「もちろん、絵の密度によってもスピードはちがう」

「しかし、総体的にいって、速い人は先天的に速い!」

「手塚先生や石森章太郎の絵は、
 密度も濃いのに速いのだ!」

「その差は、どこでつくのだろう!?
 結局、速い、遅い、の差は、
 線を引くときの自信の差なのだ!」

「自信と集中力持って引く線は、
 速くて、きれいなのである!
 迷って引く線と、
 自信をもって引く線のちがいが、
 スピードの差となって表れるのだ!」

主人公、満賀道雄が、石森章太郎のスピードに
圧倒された直後のナレーションである。

その後、石森の才能をうらやましがりながらも、
「遅いなりにコツコツやるしかないね」と
前向きに机に向かうところが泣ける。

『まんが道』」の名場面といえば、
満賀と才野が机に向かって原稿を描くところ。
地味だが、いつも胸があつくなる。

りゅうじん

[ 2011/04/15 23:57 | Comments(1) | TrackBack() | 神々 ]



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